オーセブンCADコンテスト2023

学校部門受賞作品

 

九里香庭園


福岡県立久留米筑水高等学校
川上 翔太 様

オーセブンCADコンテスト2023 学校部門 優秀賞作品オーセブンCADコンテスト2023 学校部門 優秀賞作品




作品コンセプト
今回作った庭園は、香りをメインに楽しんでもらいたいと思い、匂いが遠く遠く、九里先まで届くという意味でつけられた、「九里香」というキンモクセイの別名にちなんで「九里香庭園」という名前を付けました。


感想と創意工夫点
この庭を作るにあたって、一番工夫したことは、植栽する樹木選考です。
景観の良さはいいが、匂いがしないものや、匂いはいいが、景観が悪いものなど、選ぶ中で様々な植物を調べ試し、この長考の末に選んだのがキンモクセイです。
この庭園は、この作業がなかったら「九里香庭園」自体が無意味になっていたかもしれないと思い、創意工夫点にしました。


オーセブンからのコメント
"香り"にフォーカースした公園プラン。メイン樹木に選んだのはキンモクセイ。それにちなんで名付けられた公園名が素敵ですね。
公共施設はどうしても構造物を主体として設計しがちですが、特定の樹種にこだわったプランはユニークです。
テーマである"香り"、嗅覚で楽しんでもらいたい、"香り"を届けたいという思いが伝ってきます。
秋の訪れを告げる四大香木の一つであるキンモクセイは、常緑で一般的に玉仕立てと呼ばれる球状に仕立てられますが、このプランでは、平面レイアウトも円の重なりでデザインされ、平面と立体での円と球による空間構成がとても面白いものとなっています。


審査員からのアドバイス
植栽計画で樹種のチョイスがキンモクセイとイヌツゲのみとなっていますが、香りの主体となるキンモクセイを引き立たせるには、もう少し樹種を増やした方が良いように思います。
あるいは、キンモクセイの咲かない時期でも四季折々の良い香りが楽しめるよう、ロウバイ、ジンチョウゲ、クチナシ等の樹種を折り込んでも良かったかもしれません。
広い公園ですので、高低木以外の香りのするグラウンドカバー、例えばハーブ園の一角など設けても面白いでしょう。


過去受賞作品