2020年 CADコンテスト受賞作品

【オーセブンCADコンテスト2020】学校部門 結果発表
学校部門結果発表

本年も多数のご応募をいただき、本当にありがとうございます。例年にも増して力作揃いだった本年。ゾーニング、レイアウト、外構造園の基本、3DCAD操作、スタイルへのこだわり、ディテール、そしてプレゼンボードとしての仕上がりなど様々な点で、配慮が行き届いていることが伺える作品が増えました。指導にあたられた諸先生方に、心より感謝を申し上げます。皆様の今後のご活躍を祈り申し上げ、感謝の言葉とさせていただきます。

*同賞は、順不同になっております。


発表帯学校_最優秀賞
最優秀賞


【作品名】Japanese style park

奈良県立磯城野高等学校 環境デザイン科 新木優花様
Japanese style park_奈良県立磯城野高等学校_新木優花様
Japanese style park_奈良県立磯城野高等学校_新木優花様
【作品コンセプト】
自然香る和風な公園をイメージして考えました。
多くの緑に囲まれながらも機能的で、おしゃれな庭です。老後の生活をゆったりと日々穏やかに、幸せに過ごせますように、と願って作りました。公園のように明るくワクワクしながら散策できると同時に、和風の要素を取り入れ、落ち着いた印象にもなるようにデザインしました。木や花などをたくさん植え、自然な素材をたくさん使っているので、年中自然を感じることができて、安らぎを感じるはずです。砂利で川を再現するなど、枯山水庭園風の要素も取り入れています。水の流れを感じることで、心が浄化されます。また、芝生を市松張りにするなど、和モダンなお洒落な感じも出るようにしました。植栽は多いですが、全体としては開放的な構造になっています。駐車スペースの位置にもこだわり、スムーズに移動できるよう工夫しました。毎日、庭を散策し、新しい発見をする、心穏やかな生活を送ってほしいと思います。


【作図の感想・工夫点】
私はこの庭を考えるにあたり、他の人が考えなさそうな特徴のある変わったデザインにしようという気持ちでデザインをしました。なぜかというと、個性を大事にすることはいじめの減少にもつながるし生活を過ごしやすくすることができると考えているので固定概念をなくす庭をつくってみたいな、と思い立ったからです。和風と洋風を組み合わせた和モダンで、和風のカッコよさ美しさと洋風のおしゃれな感じを自分なりに活用しました。私ならこんな庭がいい、その思いをしっかりと込めました。植栽をたくさん植えて、自然と触れ合う場となるようしました。時間をかけて考えることにより様々な新しい発見を見出しそれを生かすことができ、自分自身の思いや考えを込めてデザインし完成した庭は大変満足しています。


【オーセブンからのコメント】
和と洋、様々な要素を詰め込んでいて、それでいて各要素がまとまり、ビジュアル的にも落ち着きを感じさせる作品です。審査では接戦でしたが、建物、エクステリアの設計力、アイデア、CG制作、パースアングル、プレゼン等のトータルのバランスの良さが決め手となり、最優秀賞とさせていただきました。
住宅の環境としては少し賑やかですが、オープンスタイルで外に魅せるためにはこれくらいの方が良いのかも知れません。駐車場を縦列にすることで、和室前のスペースを広く取っています。またきちんとアイストップとなる景石を配置。アプローチ周りの曲線使いと駐車場の方形の切り替えが上手く行っています。市松模様も下手をすると五月蠅くなってしまいますが、上手く溶け込んでいると思います。
CGの作画では、全景、鳥瞰、近景、夜景と様々なアングルから見たシーンを描き、また同アングルでの夜景も比較できるようにするなど、わかりやすくなっています。
この先工夫を凝らしていくとしたら、車を停めやすい縦列駐車場に必要なサイズ、実用的な建物外周の設計など外構の基本知識を学んで取り入れていくことでしょうか。今後の活躍がとても楽しみです。


入選作品
入選


【作品名】春美公園

東京都立農芸高等学校 緑地環境科 稲葉健二様



春美公園_東京都立農芸高等学校_稲葉健二様
春美公園_東京都立農芸高等学校_稲葉健二様
【作品コンセプト】
サクラとケヤキをメインにした公園です。園内には子供が遊べる遊具が多数あり、親御さんや高齢者が休めるように東屋、ベンチを配置しました。園路は遊具を囲うようにカーブし、無意識な飛び出しを防ぐことを目的としています。名前の由来は春に来るとサクラやツツジが美しくあってほしいという想いがあります。


【作図の感想・工夫点】
本来なら、施工と維持する難易度が高い設計ですが今回はあまり深く考えずに気楽な気持ちで作ってみました。実際に街中にこんな公園があったら、楽しそうだなと思いながら設計してみました。


【オーセブンからのコメント】
今回応募のあった公園をテーマとした作品の中では、優秀作と同じくトータルバランスに優れ、レイアウトがよく練られた作品です。
安全性を考慮した遊具と園路の配置、飛び出し防止のため腰壁を3枚設置した主門など、実際に利用するであろう子供たちや高齢者のことを良く考えてあります。部分パースの表現も、カメラ高さを人の視線に設定してあって、眺めていると実際に遊んでいる子供たち、ベンチで憩うお年寄りの姿が浮かんできます。利用する方の顔がイメージ出来ると言うのは、設計する時とても大事なことです。また樹木は、落葉と常緑のバランスがほどよく取られており、その上で花木をメインに配置することで、季節の演出が施されています。設計者の命名通り、春が来て花が咲きそろうのが楽しみな公園ですね。





入選


【作品名】楽しむイングリッシュガーデン

奈良県立磯城野高等学校 環境デザイン科 切建凪人様



楽しむイングリッシュガーデン_奈良県立磯城野高等学校_切建凪人様
【作品コンセプト】
楽しむことを意識した庭園にしました。飽きの来ないデザインにするために、樹木を多く使い管理の手間を楽しんでもらえるような庭園です。枕木やウッドデッキを使用して、有機質な空間にすることで温かみのある雰囲気にしました。庭園内にたくさんの明かりを置くことで安全性が高まり、柔らかい雰囲気を演出する空間にしました。昼も夜も楽しめる美しい庭園になっていると思います。


【作図の感想・工夫点】
今回設計した庭園は特にクラシカルなおしゃれを意識しました。ベースの色がブラウンとグリーンで落ち着いた英国風の庭になっています。イングリッシュガーデンなので樹木の数は多く、レンガを多く用いた庭園です。管理の手間がかかりますが園芸が趣味ならば雑貨を置いたり鉢植えの植物を足したり楽しみ尽くせる庭です。また、この庭は長く使えばウッドデッキやレンガなどが雨風にさらされ、傷や汚れができさらにクラシカルな雰囲気が出てきます。この庭は100年継続していけるようなデザインになっています。今回作成したイングリッシュガーデンは雑誌で見た様々な庭を参考にしました。落ち着いた雰囲気だけれども明るい。そんな雰囲気のこの庭が私は大好きです。


【オーセブンからのコメント】
優秀作と最後まで競った、やはり本年のコンテスト出展作中屈指のハイレベルな作品です。ゆるくカーブを描いたアプローチと、それに呼応するようにアールをもったデッキ。エクステリアとガーデン、アプローチと駐車場、ファサードとサービスヤード、それぞれがデザイン上の必然性を持って、有機的に繋がっています。使用する素材も、石材とレンガに絞り込み、芝生メインのグラウンドカバーと見事にマッチ。落ち着いた雰囲気を醸し出すのに一役買っていますね。
CGの表現力もすばらしいです。特に駐車場からガーデンを見たアングルは、リアルな作り込みと相まって、臨場感に溢れています。非常に残念なのは、前景パースがないため、門周りがどうなっているのかわかりづらい事です。遠景で全体も是非見てみたかった作品です。





入選


【作品名】自然に包まれ安らぎのある、和洋風な庭

奈良県立磯城野高等学校 環境デザイン科 佐藤夏様



自然に包まれ安らぎのある、和洋風な庭_奈良県立磯城野高等学校_佐藤夏様
自然に包まれ安らぎのある、和洋風な庭_奈良県立磯城野高等学校_佐藤夏様
【作品コンセプト】
タイトルが示すとおり、自然がこの庭のメインテーマなので、森などに植わっているような自然な植栽を使い、ベンチやウッドデッキ等の休憩所を多く配置することで自然に癒され安らぎが持てる庭をデザインしました。和風と洋風な場所をデザインすることで、毎日飽きずに過ごす事の出来る庭にしました。


【作図の感想・工夫点】
どこから見ても美しく見えるように位置や配置などをすごくこだわったのでとても時間がかかってしまった。だんだん自分の中で納得のいくものができてくるのが嬉しくてCADをするのがとても楽しかったです。
洋風の段差のあるウッドデッキまでの通路を和から洋に変えるのがとても難しくこだわりました。池の形も何度もやり直し、納得のいくものができました。光の当たり方などもかっこよく見える様に頑張りました。


【オーセブンからのコメント】
どちらかといえば和モダンでしょうか。華のある外に向けて魅せる庭、ダイナミックな回遊式庭園を模した主庭、狭小ながら板塀を背景に上手く取りまとめた彩りのある小庭、そしてくつろぎの場として使うことを意識したテラスガーデン。これだけのスペースに様々な庭の楽しみ方が盛り込んであります。さまざまな要素の庭に一体感があるのは、外周の板塀で繋がっているからですね。ここで変化を付けてもべつの面白さがあったかもしれません。
そして部分パースの見せ方がとてもすぱらしいです。パースを撮る時は、遠景、中継、近景のバランスを意識して行いますが、それがきちんと出来ています。さらに庭の約束事、樹種の選び方や実際の工法などの学びを深めれば、さらに良い作品が描けると思います。





入選


【作品名】将来住みたい家

沖縄県立中部農林高等学校 造園科 友寄來優様



将来住みたい家_沖縄県立中部農林高等学校_友寄來優様
【作品コンセプト】
将来住みたい家をイメージして作りました。生活する空間とリラックスできる空間のバランスが取れるよう設計しました。


【作図の感想・工夫点】
生活空間の動線を考えるのに苦労しました。リラックス空間は光と日陰の割合を工夫し1日中過ごせる空間になったと思います。


【オーセブンからのコメント】
シャッターゲートを使ったガレージのアイデアに脱帽です。
ガレージ兼用のルーフバルコニーを伴った家、3Dで作ろうとするのは中々大変だったと思います。理想の家を作るのにエクステリア建材のシャッターゲートを活用して、それらしく表現してあります。ブロック塀は建物外装に近い仕上げとしてあり、より一体感を高めるよう工夫してあります。この先の発想として、門扉の上にアーチを付けて、さらに建築と外構の一体化を進めてみたら、もっとユニークなものに仕上がったかも知れません。
一方敷地内へ入ってみると、石材調の硬質感のある外観とは異なり、レンガ調の壁面にウッドデッキ、そして植栽。一転して温かな雰囲気です。居心地の良い空間を求めると、自然とそうなっていくものですね。道路側と東側境界のフェンスを途中で切り替えてみたら、より一層内と外のイメージの切り替えがハッキリしたかもしれませんね。そこでルーフバルコニー上に物干し場を作る等、ユーティリティスペースを庭と切り離した事に意味が出てきます。





入選


【作品名】モダンな隠れ家

奈良県立磯城野高等学校 環境デザイン科 藤原武琉様



モダンな隠れ家_奈良県立磯城野高等学校_藤原武琉様
【作品コンセプト】
タイトルの通りにモダンでひっそりと家がある隠れ家のような庭のデザインにしました。枕木多く使い、新たなデザインを作りました。庭にある椅子でひっそりとお茶会をします。緑にあふれた、自然豊かな家に仕上げました。


【作品コンセプト】
モダンな雰囲気と緑がとてもマッチしているので植栽を多く使用しました。隠れ家をコンセプトに、カクレミノなど多めに使用しました。主庭では、自然豊かな環境をゆっくり楽しんでもらえるように配置しました。玄関アプローチから、ひっそりと見える玄関や壁にところどころ穴を空け、少し枕木が見えるなど隠れ家にちなんだ要素が感じられるように工夫しました。


【オーセブンからのコメント】
アプローチと駐車場をななめに配置した、大胆な駐車場レイアウトが印象的な作品です。ファサードの素材も石と木材、塗り壁を使い、センス良くまとめています。また、平面上はほぼ直線のみで構成されたラインが目に付きますが、パースを見ると要所要所にアールが組み込んであり、植栽と外構部分との橋渡しの役割をしています。斜め入りはプロでもレイアウトに変化を付けたいときにする手法です。もったいないのは門の前に道しるべ灯篭を配置してしまい、門の機能が損なわれてしまっているところです。また、車を停める位置ももう少し前にして、掃き出し窓前にもう少し余裕を持たせた方が良かったかも知れません。
印象的なアプローチ、駐車場のパースの他、全景が入るイメージパースを見たいと思わせる作品でした。誰かに提案することを意識してパースアングルや配置を考えるとさらによい作品になると思います。こうした細かな点が気になってしまうのも、植栽をふんだんに使った全体のイメージの良さとレイアウトのセンスの良さが際立っているからです。





特別賞
特別賞


【作品名】春を感じる洋風ガーデン

奈良県立磯城野高等学校 環境デザイン科 山中翔太様



春を感じる洋風ガーデン_奈良県立磯城野高等学校_山中翔太様
春を感じる洋風ガーデン_奈良県立磯城野高等学校_山中翔太様
【オーセブンからのコメント】
エレガントな洋風スタイルの建物とエクステリアの組合せ、鋳物を使った主門扉と車庫前門扉がよくマッチしています。レンガタイルで縁取りした袖壁と部分タイル張り、舗装に乱形の石材を使ったところなどオーソドックスな洋風スタイルをよく理解した上でのチョイスと伺えます。
この作品のユニークな点は3つ。一つは駐車場。この位置に一台用の駐車場を配置するのは、通常なかなかやりませんが、クローズドなエクステリアデザインであるため、逆にウッドデッキのテラスのプライベートガーデン風味を高めることに一役買っています。二つ目は、門を入って、玄関前にさらに腰壁を設けていること。これも内と外の内に、さらに内外を設けていることで、主庭をパブリックな場として機能させています。そして三つ目、東側のプライベートガーデンの化粧壁。アールを描いた壁を幾層も重ねた贅沢な造り。実際にあったとしたら、ご家族のどなたかの趣味を体現した場ということなのでしょう。一見オーソドックスな作品に秘められたユニークな試みに可能性を感じて、特別賞とさせていただきました。