オーセブンCADコンテスト2024
最優秀賞受賞作品
ブジョンエペタル「かわいい」をつなぐ庭
ヤマイチ株式会社久保友理香様
作品コンセプト
――薔薇のアーチの向こう側、あこがれをつめこんだガーデン。
ブジョンエペタル「かわいい」をつなぐ庭は、日本のかわいい文化の代表であるロリィタファッションとその愛好家のために計画された庭園です。
この庭は、建物を彩る「アプローチスペース」、花畑に張り巡らされた通路をランウェイにファッションショーなどが開催できる「ショースペース」、散策をしながらの歓談を目的とした「ウォークスペース」マルシェや屋外お茶会を開催できる「イベントスペース」の4要素からなっています。
植栽はブランドアイコンのバラを中心に、スモークツリー、セイヨウボタノキ、アナベル、ウエストリンギア、アガパンサスなど表情豊かな植物たちをセレクト。
また、意図した撮影スポットを複数配置し、実際の鑑賞に留まらず、紙面やSNS上においても存在感を発揮できるような庭を目指しました。
感想と創意工夫点
2023年の2月からオーセブンを触り始めて、初めての応募ということで、一番楽しく作れるものを主題に選択しました。
世界観を固めるためにブランドのロゴを作ったり、生成AIと格闘したり、雑誌の紙面がどうなっているかを分析したりと、CAD以外の総合的な制作能力も底上げするいい機会になったと感じています。
オーセブンからのコメント
この作品を開いた瞬間に目に飛び込んできたローズレッドに目を奪われました。
ロリィタファッション愛好家のための庭園というコンセプトで、草花が彩りよく配置されています。
庭園のあちらこちらに絵になるフォトスポットが用意されていて、きれいに配置されたパース画像を見ると、愛好家たちが楽しく写真を撮る姿が目に浮かぶようです。
アーチやテラスに立体的に配置されたバラの植栽設定はCAD操作としては難易度が高いですが、それをうまくこなしていて、空間の雰囲気を見事に表現できています。素晴らしいです。
平面図などのレイアウトにも統一感のあるデザインが踏襲されて、うまくまとめられています。
生成AIを使ったキャラクターデザインなどにも挑戦して、次の時代を担うプランナーにふさわしい見事な作品です。
受賞者のコメント
皆様はじめまして、ヤマイチ株式会社ハイズ事業部の久保です。
この度、素晴らしい賞を受賞することになり誠に光栄です。
去年2月、庭関係の業務も、3Dを扱うことも初めてで、右も左もわからない中でオーセブンを触り始めたころ、丁度、このコンテストの2023年の受賞者様たちのインタビューを見る機会がありました。
どこをどうすればこんなに素晴らしいものができるのかと素直に驚き、このソフトのポテンシャルの高さに感銘を受けたこと、そして私も1年かけてここを目指したいと考えたことを覚えています。
この作品を作るにあたってこだわったポイントは多くあるのですが、一番気に入っているのは動画の最後、映写機の音をバックに庭のミニチュアがカラカラと回るシーンです。
外構CADで制作した庭の「非実在」の側面を切り出して見せるのは通常行われないことですが、この作品においては「ありません」と明言してしまった方がより余韻がきれいになると考え、こういった演出を行なっています。
切ない気持ちになっていただけたのなら嬉しいです。
今回は夜景やVRなど、盛り込みきれなかった要素もあるので次のコンテストではより成長した姿をお見せできるように精進いたします。
応募を応援してくれた会社の仲間達、そして何よりこのような素敵な場を用意してくださったオーセブンの皆様、この度は本当にありがとうございました。
ヤマイチ株式会社
久保 友理香 様