秋の風が心地よく吹き抜ける季節になりました。
もうじき、街角や公園、家の庭先でひっそりと生きる金木犀たちが甘く懐かしい香りで私たちにその存在をアピールし始めます。

今日はこの香り高い花に隠された秘密を少し紹介します。


実は、金木犀にはオス株とメス株があります。このような植物は通常雄雌株が一緒に生えていないと子孫を残せないのですが、なんと日本の金木犀はすべてオス株です。つまり種子ができず子孫を残せないのです。
なぜこのようなことになっているのか多くは謎に包まれていますが一説には挿し木によって人為的に増やされたクローンではないかと言われています。





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クローンで増やされた植物は同じ性質を持っているため、同じ地域の環境下では一斉に開花します。


例えば、代表的なクローン品種である桜のソメイヨシノは毎年、春になると一斉に開花し、九州から北海道に向かって桜前線が移動していきます。
対して、キンモクセイの場合にはソメイヨシノとは逆に早く寒くなる東北(北海道には生えていない)から九州に向かって一斉に開花していき、キンモクセイ前線が南に移動していきます。
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例年、9月下旬には金木犀が開花し始めますが、今年の夏の暑さの影響で、開花が少し遅れる可能性があるかもしれません。

皆さんも、甘い香りのする金木犀に包まれるこの季節、身近な自然の奥深さを感じてみてください。