R0017356.JPG
日本とアメリカの比較で 預貯金の差が大きい。アメリカ人はあまり貯金をしない。
アリ型日本人とキリギリス型アメリカ人とは どこが違うのか。
貯金をしない方が 豊かに生活できるのは なぜなのでしょうか。


日本の住宅は 耐久消費財、米国のそれは 不動産です。日本の住宅(木造)は減価償却で30年で 残価が0円 ゴミになります。

アメリカの住宅は不動産で原価償却しないので 2000万の住宅は 30年経っても2000万なのです。
アメリカの住宅ローンは 家以外の担保をとることができないようになっているので ローンを組んだときに生命保険をかけたり保証人をつけたりすることを 法律で禁止しています。ローンの貸し手は 資産価値を持った住宅であることを要求する分 住宅の資産価値を保証するような建築が作られるようになります。

アメリカで住宅を持つことは 生活の保障を厚くすることになります。小さい家でも 手に入れて 給与や地位が上がるにつれて 買い替えて 資産を蓄え増やしていくことができます。つまり 現金で預金をすることより 住宅に投資するほうが 合理的で儲かることなのです。インフレは大歓迎なのですが バブルもおきやすくなります。 

日本の住宅政策は 2000万の家をローンで買わせて 4000万ほどの支払いを 30年ほどかけて払わせ (利子は銀行に入り その金は産業などに使用される)払い終わった時に 僅かばかりの土地に ごみが残っている状態を 営々と続けています。さらに最後は相続税で 国に召し上げられます。このため日本人は1500兆円の現金しか信頼できないのです。

イギリスの男たちが 何故庭作りに汗を流しているか調べてみると 家を買ったら庭を造ることで 資産価値が上がり転売するときに 1割ほどは高く売れるからだといえます。趣味だけの問題ではないのです。

日本に庭の文化を根付かせるには 住宅を不動産として扱うような法体系 税体系(相続税なども含む)を作らなければならないといえます。庭だけの問題ではありません。今回の不景気で日本のダメージが大きく 脆弱なのは中産階級に富を持たせていない日本の構造にあるのではないでしょうか。