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先日、アメリカのカーネギーメロン大学で作られたAI(Artificial Intelligence:人工知能)を搭載したプログラム「Libratus」が、ポーカーのトッププレーヤー達に圧勝したというニュースがありました。 


AIは既にチェスや囲碁などの完全情報ゲーム(全てのプレーヤーが同じ情報を持っているゲーム)で人間のトッププレーヤーに勝利しています。 膨大な手順の組み合わせを単純に調べていく方法ではなく、ディープラーニングという機械学習の方式を組み合わせることで、囲碁のような複雑なゲームでも人間を破ったというビックニュースでした。

ポーカーは、手持ちのカードを隠した状態で5枚のトランプの組み合わせを競う、いわば不完全情報のゲームです。互いにチップを賭けあい、最も価値の高い組み合わせを作った者が、他のプレーヤーのチップをもらいます。 各プレーヤーは配られたカードで勝てると思えば、チップを上乗せして勝負を大きくすることもできますし、負けると思えば賭けたチップを捨ててこれ以上の勝負を避けることもできます。

配られたカードだけでは、勝負はほとんど確率で決まってしまいます。しかし、トッププレーヤー達は、配られたカードの組み合わせに関わらず勝負に勝てると云われています。他のプレーヤーの様子から手札の良し悪しを読み取ったり、自分の手札の状態を相手に誤解させることができるのだそうです。このような人間らしい心理戦に、AIが挑み勝利したというのが今回の話です。

Libratusは、トッププレーヤー達と対戦を重ねることで、彼らの心理戦のかけ方を学び、自らの戦術(チップの賭け方、ゲームの降り方など)を磨いたということです。 その技術は将来、現実の不完全情報ゲーム、例えば商談や、軍事戦略などを有利に進める手助けをしてくれると考えられています。

しかしながら、このような技術は、エクステリア造園のような複雑な商談に簡単に持ち込めるものではないでしょう。仕事に対する経験や熱意は勿論、お施主様からの上手なヒアリング、デザインや工事の内容そのもの、そして、それを魅力的に見せる図面や資料が大切ではないでしょうか。