Pepper
ソフトバンクのPepper(ペッパー)というロボットをご存知でしょうか? 近頃は街のお店にもちらほらと姿が見えます。 先日東京ビッグサイトで開催されましたリフォーム産業フェアでも、4〜5台のPepper君がブースの端で客寄せをしていました。


Pepperの前に立つと、こちらを見上げてごあいさつします。そして(私の知る限りは全て)何らかの質問をしてきます。 休日に喫茶店で出会ったPepper君は、「あなたの好きな飲み物は、どれですか?」と言って、胸の液晶に「コーヒー」「紅茶」「ジュース」などの選択肢が表示されました。指で液晶をタッチすると、おすすめのメニューを教えてくれました。 まあ大体、そんな感じです。

Pepper君が本気を出すとどこまですごい仕事をしてくれるのかは未知数ですが、私が出会たPepper君は、全て見世物レベルでした。展示会のPepper達もそうでした。展示会に真剣に情報収集に来ている来場者とはまさに体温が合わないといった様子で、来場者のほとんどはPepper君たちに時間を使うことはありませんでした。

新しいITが見世物であるという認識は、ITを売る側にも根強くあると感じます。VRゴーグルの展示などはPepperよりもさらに多く10か所以上あったでしょう。その多くが「こんな風に見れるんですよ。すごいでしょう」、でお客様に注目してもらいますが、本題は別ということも多々あります。

近頃はドローンなども、単なる動画を撮影するヘリコプターから実用的な道具へと移行しています。田畑の上を夜通し飛びながら仕事をする殺虫ドローンや、Amazonのドローン配送も実用段階にあります。 ロボットの世界でも、つい先日のダラス銃殺事件では、犯人が立てこもった住宅にロボットが放たれ、強盗犯を爆殺したそうです。 手法の是非はともかく、より実質的な役割を果たし始めています。

VRゴーグルは、今まさに単なる見世物から実質的な道具へ移行しています。VRゴーグルを使ったプレゼン提案には、図面をVRデータに置き換えることによって、作図時間の短縮化と図面盗用の回避という大きな効果があります。 展示会でVRゴーグルを見たら、その裏にある使い勝手と効果にも目を向けていただければと思います。

※Pepperの画像は発売元のソフトバンクより