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Appleのスマートウォッチ、AppleWatchが発売されて一年が経とうとしています。 周りにスマートウォッチを付けている人はいらっしゃいますでしょうか? ほとんどいないのではないでしょうか。


AppleWatchの販売台数は1200万台と言われています。 結構多いように思いますが、iPhoneの年間の販売台数は2憶1800万台ですから、その約20分の1しか売れていないということです。 100人の日本人の内、スマートフォンを持っているのが54人(※)、スマートウォッチを持っている人が1〜2人です。それが現状の統計です。

スマートウォッチがそこまで広がらない理由はいくつか考えられますが、最大の理由は、それが腕時計だからではないでしょうか。腕時計の装着場所はひとつです。その大事な場所を、5万円のチープなITツールに明け渡せないと考える人が多いのではないでしょうか。便利かどうかよくわからないAppleWatchのために50万円のロレックスを外すことは、普通はできないでしょう。単純に買い足せるタブレットなどとは、そこが大きく違います。

スマートウォッチが普及するためには、やはり宝飾品としての価値を高める必要があると思います。 あるいは、ロレックスやオメガ、IWC、ブライトリングなどのすでにある高級腕時計メーカーがAppleWatchと同等の機能を持ったスマートウォッチを発売することが必要かもしれません。スイスのタグ・ホイヤーがiOS/Android対応のスマートウォッチ「TAG Heuer Connected」を販売したのは、その第一歩なのかもしれません。

私は幸い高級時計を持っていませんでしたので、AppleWatchが発売して以来毎日それを着けています。情報連絡をタイムリーに受け取れる点が、この商品の最大の長所だと思います。だから少々かっこ悪くても、今はそれを着けています。しかし、同じように便利でより腕時計としての価値が高いものが出たら、そちらに乗り換えるでしょう。その時にこそ、本当のスマートウォッチ元年が来るのかもしれません。


※ スマートフォン普及率53.5%は総務省情報通信白書H26年度版より