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入社試験の面接をする時、親や兄弟のことを聴くことにしています。履歴書から親族のデーターがなくなってから久しくなります。父親の仕事やその内容を聞いても知らない子供たちが多くなりました。兄弟の事ですらどんなことをしているかも知らないという子もいます。本人のことを知りたい場合その家庭や兄弟のことを聞くのは大事なことだと思っています。

家族関係は希薄になってきています。家族で一緒に食事をする、テレビを見ながら団欒する事も少ないのでしょう。携帯電話で個人と個人の関係は緊密になっても家族の関係は無くなっています。英国人の45%は同じ屋根の下でも携帯で連絡をするという調査データーもありました。

求職者の人柄を知るため、家族の質問は最近あまり意味がなくなってきています。そこでアメリカで今人気になっているのが「ツイッター履歴書」です。ツイッター履歴書だけで書類選考をするという会社も出てきたようです。

ツイッターのTL(タイムライン)を読んでいけばその人がどんな考え方を持っているか、文章力や表現力、物事への反応、考え方など理解することができます。自社の仕事に向く人かどうかも見えてくるといえます。

ビックデータ活用の流れに乗って、 Twitterのつぶやき50ツイートで性格が分かる、200ツイートならより高いレベルの分析ができるというソフトも開発中だそうです。外向性、協調性、勤勉性、情緒安定性、経験への開放性など分かるソフトのようです。

iPhoneの普及は、家族関係を希薄にしました。問題は深刻です。スティーブ・ジョブズはiPhoneで失われた家庭 をAppleTV で再生しようと願っていたのではないでしょうか。

さて、親や兄弟が何をしているかを知らない人を採用しないということでは有為な人材を失うことになるかもしれません。こちらの常識を変えなければならないのかもしれません。

しかし、両親の仕事を理解して どんな仕事でも誇りを持って答えてくれる人を採用して来ましたし、情報化時代になって変化しているといえど、 今後も変えてはいけないのではと思っています。

アメリカでは個人情報の保護ということで履歴書も簡単なものになっています。履歴書では判断できなくなり、Twitter履歴書が生まれてくる下地があるのでしょう。Twitter履歴書と分析ソフトは有効かもしれません。しかし スティーブ・ジョブズが願った豊かな家族関係をAppleTVで回復するよう努力したように、採用者は自分の眼で見て、両親の事などを聴いて、これからも採用に臨むべきではないかと考えて居ます。