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ある会社の方からエクステリア図面の標準化に協力を求められました。CAD図面の表記方法の標準化です。フーチンなしのブロック塀など不良工事についても標準化で防止できるのではないかというお話でした。
昔、住宅の標準化を通産省や建設省の下で経験しました。依頼を受けた時 なぜ標準化なのか合点が行きませんでした。


大量販売 大量生産の時代に標準化は基本中の基本でした。部品数が多くなればそれだけ間違いが多くなります。だから部品数を減らして住宅を作りました。そのぶん買う側に自由さがなく不満が残りました。
本来標準化は 行政や保険などから設定され、ある種の強制力をもったものでした。公共建築については標準仕様書が定められています。また通産省からJISによって部品の規定があります。民間では生産性のアップや品質向上に向けて会社独自に作られてきました。

最近ではあまり標準化について云われなくなっています。 品質を高め間違いを無くす標準化の目的がIT化で達成できるようになってきたからです。間違いは情報が伝わっていないことから起こります。すべての情報がリアルタイムに伝わり 必要な人に 必要な時に 必要な情報を共有できるなら 面倒な標準化などの手続きなどいらなくなります。

現代は多様化の時代です。使用する部品を制限することなく自由に使いながら、自由な設計を可能にしているのがIT技術です。これからますます競争が激化する中 皆が同じ図面で お客様に提案しても競争に勝てません。お客様の心をしっかり掴むプレゼンテーションはもっと自由に個性豊かにつくりたいものです。。
標準化は作る側のルールです。そんなルールをお客様に押し付けてはいけません。お客様は多様で自由で豊かなプランが欲しいのですから。

IT化を実現してゆけば 多様化を実現できるようになります。さらに新しいIT化技術革新を進めれば お客様のニーズにマッチした提案を即座にできるようになっていくことでしょう。

私どもIT企業は 図面の標準化をすすめることより よりIT化をすすめ多様化に注力すべきではないでしょうかと 相談を受けた会社に申し上げました。