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実現が難しいとされた 山崎豊子の「沈まぬ太陽」が映画化されました。
今まさに 瀕死のJALにまつわる物語です。
封切り初日(10月24日)に 観に行きました。同時2シアターで上演という邦画としては 力の入ったイベントになっていました。


主演の 渡辺謙が TVのインタビューで、 昭和30年代40年代は すでに 時代劇で、当時を再現することが 難しくなっていると 言ってました。今の日本は その当時の感覚や心情、 そして物や風景を撮影できないところまで 変化しているのでしょうか。

戦後復興の時 日本人は 必死に働きました。貧しい中、自分だけのためではなく みんなのために 身を粉にして働くことはあたりまえのことでした。

何故日本は戦争に負けたのかを 心のどこかに持っていました。それらが原動力になって経済的に繁栄し、人々の心の中に 明るい太陽が輝き始めました。

しかし その太陽の中に影が生まれてきました。闇をもたらすのは 己の利益を優先する 政治、官僚、企業にはびこる 利己的な欲望でました。

この作品は 壁にぶち当たったら みんなのために 汗を流すことだと教えているのではないでしょうか。
家族を犠牲にしながら働いたお父さんを 家族がちゃんと認めてくれていたシーンに 涙がでました。

みんなのために 一生懸命働くという心を 忘れた結果が 倒産寸前のJALといえます。
今の日本が抱えている問題も 同じところにあるのではないでしょうか。今を考えるのにいい映画ではないでしょうか。