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 2017年も終わりに近づき、今年のPCスペック事情を振り返りますと、ストレージのSSDの浸透と認知度アップが最も大きかったと思います。
 もちろんCPUやグラフィック、メモリなどもそれぞれ性能は上がり、話題にはなったのですが、ストレージは特定の製品ではなくSSD採用へと環境が変化したなと感じました。



■SSDとは
 SSDとはSolid State Driveの頭文字で、電源を切っても消えないメモリで作られています。
磁気で記録した円盤を回してレコードのように読み書きするハードディスクと違って
ほぼメモリと同じようにして読み書きしています。

 ハードディスクと比べると、「速い」「静か」「省電力」「省スペース」が利点で
「高い」「容量が少ない」のが欠点です。

 高いのですが、2016年あたりから、実際に必要とする容量の480GB以上のSSDの
値段がぐぐっと落ち着いて、メーカー品でも最初から採用できるようになりました。


■進化を続けるSSD
 SSDの速さはデータドライブを繋ぐSATA3の転送速度限界に近づいています。
そこで登場したのがSSD M.2で、SATAケーブルでなく、拡張ボードで繋ぎます。
 SSDより高速になり、もしかしたら次代のストレージとして台頭するかもしれないと思わせる進化スピードです。

 SSD自体もまだまだ高速化・高性能化の波は終わっておらず、性能アップが止まったHDDとの性能差は価格差以上のものになりました。
 SSDというカテゴリ内でも製品間で大きく性能が違います。


ストレージの種類
 性能と価格から売れ線のいくつかをHDD、SSD、SSD M.2から抜き出して表にしてみました。
実売価格は2017年11月30日調べのものです。
速度は読み書きそれぞれ、4KBのファイルを大量に転送したときの計測になっています。
Windowsの起動や、CADでは、細かく多数のファイルを扱う能力が求められます。


ストレージのサンプル
グラフにすると、HDD→SSD→SSD M.2とあがるにつれて、速度が上がり、単価も上がることが分かります。
そして、HDDとSSDでは、その差がとても大きいことが分かります。


4KRead
4KWrite
Price
 起動ドライブ(Cドライブ)は、400GBくらいあると安心だと思いますが、480GBのSSDの価格が15000円から20000円くらいで手に入るようになりました。
 速度はHDDの40倍から60倍くらい速くなります。
 私がSSDに換装したとき、Windowsの起動時間が30秒から5秒くらいになりました。 

 Windows7が2020年にサポート終了になるのを見据えて、ここからの2年でPCの買い替えも進んでいきますが、PCを購入する際の起動ドライブはぜひともSSDをお勧めします。