株式会社トップガーデン
プランナーを増やすことができる
>BtoBの工事会社からエクステリア専門店へ移行のタイミングで「オーセブンCAD」を導入
飯野篤司氏(写真)が代表取締役を務める株式会社トップガーデンは、現在、親会社にあたる株式会社RiBERAを分社化して設立された。
住宅エクステリアを行う会社で職人として勤めていた川辺勇佑氏(株式会社RiBERA 代表取締役)が独立し、住宅会社の仕事を行うBtoBの工事会社株式会社RiBERAを2019年に立ち上げた。その後、従業員を増やしていくために自社で営業・見積・設計をしていく必要性を感じ、工事会社からBtoCのエクステリア専門店として営業・設計を行おうとCADの導入を考え、WEBで検索して「オーセブンCAD」にたどり着く。
オーセブンの担当から内容を聞いたり、デモで操作を行ってみたところ、すごく感覚的に操作ができて、簡単に覚えられそうだと思い「オーセブンCAD」の導入を決定した。
実際に使ってみたところ、「オーセブンCAD」は、一から設計・CADを扱う人でも直感的に操作することができた。導入を決めてから、オーセブン担当者やWEB研修を受け、その後の約1週間でお客様に見せられるレベルの図面が作成できただけでなく、実際にその図面でエンドユーザーの契約も決まり驚いたという。
>営業戦略も大きく変化。「オーセブンCAD」が会社拡大の要因に
BtoCへの切り替え当初は、営業と見積だけでCAD図面作成は外注していたので、ある程度お客様との契約が固まってきた段階でしかイメージのCAD図面を作成できなかった。「オーセブンCAD」導入後は、社で作成するので早い段階でCAD図面を見せることができる。また、時間さえかければ何パターンもお客様に見せることができるので、倍近く成約率が上がっていった。営業力が上がり、それによって営業戦略が大きく変わったという。
「導入前は、CADの図面作成はもっと難しくて敷居の高いもので、かなり勉強しないと3Dのパースなど作れないと思っていたのですが、『オーセブンCAD』は簡単にリアルな図面が作れて、その図面で営業したらすごく仕事も取れた。これなら少し勉強させれば他の人もすぐに覚えられる。それならもっと社員を増やしてもいいのではないかと思いました。これが手書きでの図面作成だったら、簡単には技術を教えられない。デザインの良さはセンスもありますが、全くの素人でも少し教えてあげればすぐに作れるくらい直感的に操作できる。極端に言えば『オーセブンCAD』を入れたことが、会社を大きくしようと思った理由の一つです」。
>操作方法はマニュアルとサポートで自ら学べる。多数のプランナーで情報を共有
現在同社では20代を中心とした20名以上のプランナーを抱えて「オーセブンCAD」19台を導入・運用している。
プランナーは、エクステリアを全く知らない未経験者として入社。まず、同社の座学のカリキュラムで、エクステリアの基本知識を学んだ後、「オーセブンCAD」のマニュアルで勉強する。操作に関しては「オーセブンCAD」は簡単なので、マニュアルさえ見ればある程度できるようになり、それでも分からないところは、電話サポートやリモートの「サリバン先生」で手厚くサポートされているので、他の社員が手取り足取り教えなくても一人で覚えられている。
「操作さえできるようになれば、後は個人のデザイン力なので、コンテストの受賞作品や雑誌を見たり、Instagramからイメージを取って、自分風にアレンジして自分の引き出しにしていきなさいという教え方です。20名以上もプランナーがいるので、いろいろな意見やアドバイスも先輩プランナーから貰える。そうやって自分で考え、また社内で相談していくうちに、いつの間にか設計力が身に付いていきます。より使いやすい操作手法なども人数がいるので共有が早いですね」。
>社内プランナーによるコンペ方式で多くの案件を獲得。更に営業エリアの拡大を検討
元々、工事会社であった株式会社RiBERAをBtoCに移行した当時は、設計・施工を一貫して行うエクステリア専門店だった。「オーセブンCAD」を導入後、初年度で「ガーデンプラス」の営業成約率で全国5位に入賞したことを機に、協力工事業者を使う形態を模索し、設計・施工の株式会社RiBERAと、営業中心で協力業者による施工の株式会社トップガーデンに会社を二分化した。
現在は、エクステリア事業を株式会社トップガーデンに集約し、しっかりと粗利取れるような少し高級志向のエクステリア専門店へとシフトしている。
社員は全体で約30名。新築外構を中心に、東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城の5つのエリアで、月に平均150件の案件をこなしている。
株式会社トップガーデンがそれだけ多くの受注ができているのは、社内で抱えている20名以上のプランナーによる社内コンペ方式の採用が大きい。
お客様からの依頼に対し、最低でも3プラン、多い時は10プランを、それぞれのプランナーが提出する。予算に合わせたもの、要望を全て入れたもの、デザイン重視で作ったものという3プランを出したり、イメージの決まっていないお客様には、同じ価格帯でも、テイストの異なるプランを数人のプランナーが作り提案。その中からお客様に選んでもらい、気に入ったプランのプランナーや相性のいいプランナーと、その後打ち合わせをしていくという方式を取っている。多数のプランナーが取り掛かることで、一人で何パターンも出すよりもレスポンスが早くなるのもメリット。また、社内でプランナー同士で打ち合わせし、三者三様のデザインを出したものから、いいとこどりをできるのもお客様にとっては魅力的だ。
このプランナーを自社で多く抱える同社にしかできないコンペ方式が、付加価値となって多くの契約に結びついている。
>打ち合わせは完全オンラインで。現調はまとめて行い、効率を重視
同社がこれだけ広域に多くの案件を営業できているのは、基本的にオンラインでの打ち合わせのみで対応しているからである。新築の外構がメインなので、敷地に建物が建っている状態でお客様から住宅会社の図面をいただき、現地の場所はGoogle Map の「ストリートビュー」で確認する。 お客様とのオンラインでの打ち合わせに注力し、現調は契約に近い段階になってからエリア毎に件数をまとめてエリア担当が巡回して行うので、見積する前に現調を行うことはほとんどない。最近は住宅会社の作る図面の精度も高いので、排水マスの位置や残土量の違いくらいで大きな問題になることも少ないという。
「お客様の一番欲しい情報は、どんなデザインを提案してくれるかということと、やっぱり大まかな価格感です。細かい部分は打ち合わせしながら煮詰めていきますが、お客様はどのくらいの金額でできるのかを早く知りたい。営業エリアが広いので全て対面で打ち合わせはできませんし、現調を待っていたらお見積を出すまでに何週間もかかってしまう。それよりも先にざっくりとした価格感を提出して、オンラインでの打ち合わせで時間をかけてデザインをしっかり決めてしまえば、契約前の現調の段階で多少残土の処分費用が多くかかるとしても、何十万も変わる訳ではないのできちんと説明すれば納得していただけます」。
打ち合わせはやはり人と人なので対面の方が、お客様もプランナーもより伝えやすいこともあるが、対面の打ち合わせの時間調整のために何週間も待たせてしまうより、オンラインで打ち合わせの回数を重ねてよりイメージをすり合わせできる方がお客様に喜ばれている。レスポンスが早くなり、打ち合わせの回数も多くできて効率も上がるので、対面で打ち合わせしないことが必ずしもデメリットとは思っていないという。
コロナ禍に入って、巷にオンラインが急激に普及したことも同社にとって追い風になった。飯野社長も31才という若い社長だが、これからの20代、30代が住宅取得を考えるようになってくると、更にオンライン打ち合わせに対する抵抗感は少なくなるかもしれない。
月刊エクステリアワーク|2023年5月号掲載記事
株式会社トップガーデン
https://topgarden.co.jp/
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