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ホームページ、Eメールなど、インターネットは私たちに多くのものをもたらしました。インターネットの回線がより速くなる中で、ここ数年、テレビ電話やテレビ会議が非常に安いコストで実現できるようになりました。


遠隔地とのテレビ会議は多くの企業にとって重要なコスト削減になりました。 地方の支店や、あるいは海外であっても相手の顔を見ながら会議できるので、出張する費用も時間も大幅に削減できました。 しかもそれは、普通のパソコンやタブレット、スマートフォン等でもできますから、中小零細企業でもどこでも行うことがで きるのです。

このテレビ会議のシステムを使って、窓口業務を行っている銀行がありました。金融業界では一般的なのかもしれませんが、私事でローンの相談をしに行ったところ、カウンターの向こうに40インチほどのモニタが置いてあったのです。係員がモニタの横に立っていて、「今、ここに出ますから」と言ってそそくさとブースを出ていきました。

少々緊張しながら待っていると、40インチのモニタの端に、女性の顔がパッと映りました。 はきはきと挨拶をして、感じの良い対応です。訪問の主旨は来店時に伝えていますので、手続きもてきぱきと進みます。今まで体験したことのないほどに手際のよい窓口対応でした。 一時間ほどかかると見込んでいた手続きが、三十分かからずに終わりました。 このテレビ会議ならぬテレビ営業にすっかり感心してしまいました。

顧客として、とても満足度の高い窓口対応でした。内容もよくわかり、時間が短くすみました。テレビ会議では概して会話がスムーズに進みます。マイクを通じた会話はやはり少々聞き取りづらいので、聞く方も真剣になりますし、しゃべる方もゆっくり明瞭にするからです。相手の言葉をさえぎって発言するようなことは難しいですから、無駄がなくなるといわけです。

40インチのモニタの中に映っていた行員の女性はたった一人で数十店舗のローン窓口を担当しているのかもしれません。テレビ会議システムを使うことによって、専門性の高い仕事を少人数でこなすことができるようになります。それは大企業の為というよりは、むしろ、少数精鋭の中小零細企業にとってのチャンスととらえるべきではないでしょうか。