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トヨタ自動車のホームページを見ると、その車種の数に驚きます。車名別で85車種(2014年6月現在)あります。 クラウンだけで7種類あります。 そのうちのひとつ、クラウンアスリートはさらに8つのグレードに分かれています。 これくらい細かく分かれていれば、どれか一つくらい「買ってもよい」と思えるものがありそうです。


自動車メーカーに限らず、工業製品を開発販売するメーカーはどれも、商品のいわゆる「ラインナップ」を増やすことで売り上げを伸ばし成長してきました。お客様が十人いれば、十人がそれぞれ少しずつ違った好みを持っています。初めは一種類しかなかったクラウンが、クラウンマジェスタやクラウンアスリートに分かれてゆくことで、より多くの顧客を満足させることができるようになり、結果として売り上げが増加してゆきました。

顧客の多様化に対応することが売り上げにつながるとわかってはいても、車種を増加させるのは簡単なことではありません。 工業製品のメーカーは、工場の生産ラインを細かく切り替えて、一つのラインで様々な種類の製品を同時並行的に生産できるように改善を重ねてきました。高い生産性を 維持したまま、多様な種類の製品を次々と生産できる仕組みが、トヨタ自動車の膨大な製品バリエーションを支えているのです。

一方、製品ラインナップが大幅に減った工業製品の市場があります。
それは、携帯電話市場です。以前は数十種類ありましたが、スマートフォンの登場を機に、激減し、撤退するメーカーも相次ぎました。スマートフォンの種類はそれほど多くはありませんが、その中に広がるアプリの多様な世界が、顧客の多様性を吸収したと考えられます。次々と変わる顧客の嗜好に、多彩なアプリが答えているのです。

近年、エクステリア・造園の市場でも、お施主様の好みやご要望は複雑かつ多様です。
現場とオフィスの情報をつなぐグループウェアや、簡単で多彩な出力ができるフットワークの良いCADソフトは、お客様の多様化した市場に、とても有効です。グループウェアは個々のお施主様のご要望を、すばやく正確に社内に伝えるのに役立ちます。 フットワークの良いCADソフトは図面の修正変更に強く、なおかつ、お施主様の好みの絵柄でプレゼンシートを作れます。

お施主の「多様性」に対して「素早く」対応して、ビジネスチャンスをつかんでいただきたいと思います。