前回の「ファミレスのIT化(1)」では、すかいらーく系列のバーミヤンでテーブルからのタブレット注文についてご紹介しましたが、さらに進んだ仕組みが、現れてきています。



大手ファーストフードチェーンのマクドナルドは、スマートフォンアプリを利用した店内での注文システムの運用を一部の店舗で始めています。これまで、マクドナルドではカウンターで商品を購入して、それを店内の席に運んで食べるというセルフサービスのスタイルでした。皆様もよくご存じだと思います。

今回の新しいシステムは、スマートフォンに専用のアプリを使います。マクドナルドの店舗に行ったら、カウンターには並ばずに開いている席を探して座ります。そこでアプリを開きメニューを選んで、テーブルに張り付けてある番号で注文すると、店員さんが注文内容を持ってきてくれるのです。


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アプリの画面
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テーブル番号

マクドナルドのこのIT導入の目的が、店舗スタッフの業務の効率化だけではなく、むしろ、ユーザー体験の改善に焦点を当てている点が面白いところです。人気のマクドナルドですが、欠点は待ち行列が長いところです。これを解消することが目的である点に、企業の問題意識の所在をうかがい知ることができます。

ITは速い、簡単、便利を提供する手段ですが、解決したい問題の捉え方によって、中身が変わってくるのが面白いですね。 ITの導入によって、定員さんもお客さんも少し余裕があるというか、ゆったりした時間を過ごせていた気がします。