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映画「2001年宇宙の旅」では、宇宙船を制御する大型コンピュータと人間は音声で会話しました。20世紀半ばの人類の夢、音声によって会話できる機械は、もう皆さんの手の中にあります。 2014年を生きるものとして、これを使わない手はありません。


音声入力のサービスは、スマートフォンやタブレット、パソコンで利用することができます。 音声入力を使うメリットはいくつかありますが、最も大きいのが「キーボードを使わずに文字を打つこと」でしょう。 キーボードで言葉を入力するのは時間がかかりますし、スマートフォンの小さな画面では尚更です。 

音声入力があるからと言って、スマートフォンやパソコンを使うどのような場面でも音声入力が役立つかというと、そうではありません。音声入力にはいくつか苦手な項目があるからです。 しかし、そのことを理解していると、逆に、現代の音声入力をどのように使うべきかが見えてきます。

音声入力が苦手としているのは、ズバリ、固有名詞の入力です。 いわゆる変換ミスなのですが、「孝行」という名前を入力したくても「孝之」「隆之」「貴之」「剛将」「隆行」「隆幸」「孝幸」・・・・といくらでもある間違えのどれかが高確率で出てきます。 数値や付属語なども間違えることがあります。特に固有名詞と絡んだときはひどいミスをします。「奈々さん」と入れたいのに「7さん」となったり、「赤井は」が「赤岩」になったり。

キーボードで入力しても固有名詞は修正変換をするのが当たり前ですから、間違えるのは仕方ないと思います。しかし、音声入力をしつつ間違った部分をキーボードで直していくというやり方は、時間がかかるうえ、とてもストレスがかかります。極めて理解の悪い子の家庭教師をしているような、暗澹たる気分になります。

固有名詞を使わない場面で、入力の修正が必要ない程度に利用する、というのが一つの確かな方針といえます。 普段キーボードでメールや書類を入力していると、推敲しながら何度となく文章を修正しているものです。 考えながら書く長文は、音声入力には不向きです。「単語、短文、決まった言い回し」、が音声入力をストレスなく使うコツです。

具体的には、インターネットのキーワード検索、家族や同僚(気心の知れた人)とのショートメールが適しています。未体験の方は、まずは使ってみてください。 

次回(その2)は、音声入力の仕事への適用についてご紹介したいと思います。 



インターネットの検索では、Googleの音声入力がとても優秀です。パソコンの場合はGoogleサイトを開いて検索ワード入力欄の右にあるマイクボタンを押すだけです(音声入力用マイクが必要です)。スマートフォン用の公式アプリ(iPhone・iPad版Android版)もあります。

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Googleの検索ワードの入力欄には
音声入力のためのマイクボタンが
ついています
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キーボードの横にあるマイクボタンも
音声入力のスタートボタンです