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今年10月5日、アップルの創業者スティーブ・ジョブズが死去しました(享年56歳)。彼はビジネスマンとして何をやろうとしていたのでしょうか。今彼のやったことを時間を逆にたどりながら眺めてみれば見えてくるものがあります。

10年前の秋 iPodは発売されました。それまで音楽はCDやMDなど記録媒体を販売することでレコードビジネスを変革してきました。しかしアップルは音楽ビジネスの物流革命を断行、インターネットで音楽を配信するため、著作権にこだわるアーティストに端末の再生機(iPod)を限定することでネット配信を実現することに成功しました。念願だったビートルズをリリースできたのは彼の成功を印象付けたものでした。

生活の中で 「読む」 「見る」 「聴く」に係わる情報には著作権が付きまといます。著作権を守りながらダウンロードする方式を再生機と一体にして実現しました。不正なコピーができないようにし購入した人だけが利用できるようにしました。それを可能にしたのがクラウドでした。世界の情報を一手に支配する野望が達成できたのは 管理するクラウドiTunesと 再生機のiPhoneとiPad,iPodのネットワークのシステムでした。そして再生機が爆発的に売れ普及したことによります。

ビジネスの中心に情報配信のiTunesをクラウドに置き情報の管理センターというものを利用者に提供しました。不正コピーを監視し買ったものを失っても再度ダウンロードできるようにしました。 著作権とユーザーの財産を保証したことが ジョブズのビジネスモデルでした。

このiTunesに App Storeがあります。50万以上のアプリケーションから、 ダウンロードするようになっています。iPhoneやiPadで使うアプリはこのストアでしか購入できません。14万以上のiPad用アプリケーションiPod Touchの ゲーム+アプリケーションなど膨大な数です。iPhoneやiPadのアプリは独占になっていることで アップル社は継続的な利益がでるビジネスモデルが出来上がったといえます。ハードは一巡すれば販売数量は落ちていきます。しかしコンテンツは再生機が増えれば増える分売上げがあります。ちなみにハードよりソフトの売上の方が多くなっています。

更に止めを刺すのが iCloudです。管理センターによってiPhone-iPad-iPod-Mac-Winと個人で所有する機器にある情報が自動的に共有化できるようになったことです。iPhoneで購入したものがiPadでも自動的にインストールされます。iPadで撮った写真はすぐにiPhoneで見ることができます。パソコンで書いたメモもiPhoneで見ることができます。iPadを買えば関連するiPhoneを買うようになるでしょう。使ってみればこの便利さは手放せなくなります。

スティーブ・ジョブズはアップルに磐石なモデルを構築して亡くなりました。彼はインターネットを最大に活用して 情報産業のすべてを一手に納めることに成功しました。亡くなる直前に考えていたのはTVだったということです。iTunesでもTV番組は販売されていますが TVを手中に納めればすべてを手に入れることになったでしょう。

情報化時代は始まったばかりです。これからも進化を進めていくことでしょう。S・ジョブズを失ったことは残念です。彼はどんなTVを考えていたのでしょうか。
しかし進化はとどまることは無いでしょう。どんなものが出現するのでしょうか?楽しみですね。