PTA活動のお母さんたちが、連絡を取り合うのはメールではなくLINEです。役員になると、何はともあれ自己紹介代わりにLINE交換。これが、定番なのだそうです。


パソコンが本格的に普及し始めた1995年以降、インターネットでの連絡手段の基本はEメールでした。Eメールは相手のアドレスを知っていることが前提の連絡手段ですから、ファックスや電話と似ていて、ちょうど両者の良いところをとったようなイメージで広く使われてきました。 

Eメールはビジネスの通信手段として適していました。文章や写真が(地球に裏側にでも)素早く鮮明に送れて、しかも通信コストが極めて安かったからです。Eメールは同時に個人にも広がりましたから、企業はホームページをインターネットに公開し、Eメールで商談をするようになりました。

Eメールは当然のごとく、社内連絡、個人間の連絡にも使われるようになります。ビジネスマンは毎朝パソコンを開くと、膨大なメールに目を通すことになりました。メールは送信コストが極めて安いため、不要な広告メールなども多数含まれることになり、結果、朝から一所懸命宝探しをさせられることになりました。

Eメールの受信箱が込み合ってくると、同じ会社の社員や家族などの近親者との即時連絡の機能を果たせなくなってきます。そんな状況の中、SkypeやLINEなどのメッセンジャーの広がりは必然でした。宛名も時候の挨拶も不要で、用件だけを書き込んで即完了。極めて効率的です。

PTA活動に参加すると、他の役員との連絡手段としてすぐにLINEを交換(連絡先を共有)することになります。PTA活動の役員たちには、時間を掛けたくない、確実に伝えたい、面倒なのはイヤ、という、企業内連絡と全く同じセオリーが働いていることが分かります。実に参考になります。