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昨年秋に発売された新しいiPhone X は、当初市場に受け入れられたように見えましたが、出荷量はApple社の思い描いた通りには伸びていないそうです。



iPhoneXの売り上げが期待ほど伸びていないのにはいくつが理由が考えられますが、最も有力なのは「価格が高いこと」で、その次が「同時にiPhone8」が発売されたこと、ではないでしょうか。しかし、実際に所有して使ってみると、これまでのiPhoneとは違う決定的な難しさがあることに気づかされます。

それまでiPhoneを使っていたユーザーがiPhoneXを手にしたとき、最も困るのがホームボタンがないことです。 ホームボタンは、それを押せば必ず初期画面に戻ってくれる便利なボタンでした。操作が分からなくなったとき、このボタンを押せばいつものホーム画面に戻ります。 安心できるボタンです。


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iPhoneXにはホームボタンの代わりになる新たなボタンが、どこか別の場所につくのだろうと想像していました。それがないと、乗り換えユーザーは混乱するだろうと思ったからです。 しかし、実際のボタン配置は以下の図のようになっていました。ホームボタンが純粋に削除され、代わりのボタン追加はありませんでした。

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ホームボタンが削除されたことにより、ホームボタンを使用したあらゆる操作を覚え直さなければなりませんでした。

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ボタンが一つ減っている為、残りのボタンなどを使って、苦肉の策で操作を振り分けている印象を受けます。特に、「B:Siri(音声アシスタント)を起動する」動作の部分が問題です。iPhoneXはサイドボタンを長押しする動作になっていますが、これは旧来のiPhoneでは電源を切る操作になっていたのです。

その為、iPhoneXで電源を切る場合は、下のように二つのボタンを長押しする操作に変更されています。 旧iPhoneのユーザーはサイドボタンを「電源ボタン」と呼ぶ人も多く、この仕様変更はユーザー間の会話に多くの混乱をもたらすことが予想されます。


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iPhoneを使い慣れた多くのユーザーはiPhoneXの操作変更に適応することができるでしょう。しかし、この変更は新旧ユーザーの意思疎通にも、あらたなユーザー獲得にも障害になる可能性があります。例えば電話サポートで、iPhoneXのホーム画面に戻る動作(上のAの動作)を言葉で説明するのはほぼ不可能です。

旧iPhoneなら「ホームボタンを押してください」で済む基本操作を、言葉では言い表せない操作に変更した代償はいろいろな形で表れてくるでしょう。オーセブンには、「電話サポートできない操作は作らない」という開発指針があります。 多くの既存ユーザーを抱えた製品は、操作画面の変更には注意深くあるべきだと思います。