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ある大手建材メーカーの会議室でのことです。 「あーダメダメ、そんな遅いのはダメ。パッとできなきゃ、ダメ」 メーカーの担当部長さんのお言葉でした。


オーセブンではCADからタブレット、Webアプリまで様々なソフトウェアを開発しています。 ソフトウェアを作る手順は簡単で、「何を作るか」を決めて、「どうやって作るか」も決めて、あとは「作る」だけです。 どんなソフトメーカーでも、これは同じです。 しかし、出来上がってくるソフトは、目的が同じソフトでも表示から操作まで、実に千差万別です。

「何を作るか」を考えるとき、普通、「こんなことができるソフト」とイメージします。CADならば、「天端がアールの塀を作れるソフト」とか、「ねじれた勾配の床をデザインできるソフト」とか、そういうことです。 天端のアールを「作れなかった」ソフトから「作れる」ソフトになれば、より良くなったと考える人が多いからです。

しかし、追加した機能だけでソフトウェアの良さが決まるわけではありません。 例えば自動車を買おうと思ったとき、カタログの諸元表の比較だけで車を決める人はほとんどいないでしょう。 ボディの質感やドアを閉める音など、諸元表にはない、でも大事なことが購入を決める決定打になるものです。

ソフトウェアの場合は、「パッとすばやく簡単」かどうかが購入の決め手になるようです。建材メーカーさんがカタリノに飛びつく速さを見て、それがよくわかりました。