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【デザイン】 設計室便り
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水琴窟のお便り〜日本の伝統技術を次の世代へ。
GW直前!今年は大型連休をとる方もいらっしゃるみたいですね。
今回は関東より少し遅れて桜の満開を迎えた新潟県三条市の保内公園からのお便りです。

先日、造園組合の皆さんで水琴窟の講習会を実施されたそうです。
その模様をご紹介します。


水琴窟。「すいきんくつ」と読みます。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、日本庭園に設置される「キン、キン」と、とてもいい音がする音響装置です。

私は京都のお寺に行ったときに初めて見たのですが、どこからともなく、よい調子で聞こえてくる高い金属音がとても良い音で印象的でした。

江戸時代に発祥したといわれ、釣鐘型の甕を地中に埋め、小さな穴から水を落とすと水滴の音が反響して音が出る仕掛けです。


甕


これは地中に埋める甕です。
昔は甕の大きさも形もさまざまだったそうですが、今はいい音が鳴るように製品化されたものがあったりするそうです。

甕の上に棒がくくりつけてありますね。
もちろん人力で地中に埋めます。

結構重そうです。。。




地中に埋めて防水処理をした土管の穴に甕を入れます。


結構大きい穴ですね。
埋めたところ
水を入れます




水を入れて水位を調節します。


ここに上から水滴が落ちて、いい音がする仕組みです。


竹筒を使って水が落ちた時の音を確認します。


水位によって音が変わるので、慎重に。


「キン、キン」といいう金属音が一番いい音です。


今回は15cmくらい水を入れた状態が一番いい音になりました。
音を確認
石をつめる
水を調節
さらに音を確認
固定用の石を入れて 水を調節して また音を確認・・・


こうして調整した甕を埋めます。


周りに蹲を作っていきます。


水琴窟自体は埋まってしまって見えないんですね。
配置が決定。
大きな石の設置には重機を使うことも。 石の位置も調整しながら・・・ 配置が決定。



水琴窟をコンクリートで埋めて


上に手水鉢をセットします。


完成!



砂利などできれいにして完成です!


竹で水を引いて手水鉢から落ちた水滴が


水琴窟の中で「キン、キン」といい音をたてます。


職人さんたちの技術が在ればこそ!
今回の講習会は伝統的な技法を施工する機会も減ってしまった為、若い世代の方へ技術を伝える目的で実施されたそうです。

講習に参加された方は、保内公園近隣の造園組合の方々です。皆さん、3代目や4代目など伝統を引き継いで来られた方達なので、しっかりとした技術を後世にも残していっていただきたいですね。




作成された水琴窟は新潟県三条市の保内公園内、茶室の前に設置されています。

ハイキングコースや温室もあり、四季折々の植物を見ながら散歩したり、イベントの日には植物のプレゼントや講習会なども行っています。


これから暑い季節です。

水琴窟の澄んだ音に癒されに行ってみてはいかがでしょうか。

きっと心地よい音に出会えると思います。
涼しげですね。

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