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【デザイン】 設計室便り
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英国ガーデンのお便り【先生は頑張る 編】
エクステリア造園ガーデニング図面CAD設計室からのお便りです。
特集!イングリッシュガーデン第二弾



ツアーのメンバーを歓迎してくれたご亭主です。もちろん紅茶での歓迎でした。クッキーも何か心のこもったもてなしだったのでしょう。ディビット・ヒックス氏、学校の先生です。趣味が高じて家を手に入れて時間のある限り庭つくりに邁進。バスの運転手によればこの家8000万円。庭がいいので1億円 だろう!!!ちなみにロンドンの平均住宅価格は6000万円だそうです。庭付きの田舎屋に住むことはイギリス人の夢のようです。

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庭の良し悪しは住宅の価格に大きく影響するようです。庭造りがきっちり出来る男とそうでないのではだいぶ生涯所得が変わってくるといえます。庭がきれいにできるなら課長さんでも部長さんの生活ができるというものでしょう。

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イギリスの男たちはなぜ庭に精を出すのですかときくと「庭は癒しです。いい気分です。身体を動かすエクササイズだし、楽しいし」 庭は日常、当たり前なので質問の意味がわからなかったようです。

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玄関前のちょっと上がった小さい庭、勝手口の前がリビングガーデン。(写真右)ここから右手のローンガーデン(写真左)と左手に細長く下って行くミニ・ロングウォークで作られています。

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ライムストーンを積んだ上にリビングガーデンがあり一つのステージを作っています。微妙に違う地比類を配してまさにイングリッシュガーデンの美しさをつくりだしています。

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昔の穀物倉庫の束石ねずみ反し。これが結構値段が張るんだそうです。4つあったのがある日2つ盗まれてしまったそうです。新しいものも作られているようですが苔むすものでないとつまり古くないと価値がないんだそうです。イギリスの庭の美しさの評価に石に苔むす風情をよしとする気持ちがあるようです。

リビングガーデンから右手にある門と玄関を結ぶ アプローチを芝生の庭で広がりをだしています。右手には生垣を兼用するトピアリーの制作中、ただダックスフンドなのかいまいちイメージ通りにならないようです。〔拡大図〕

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リビングガーデンから左に繋がるより庭を長く広くみせるために径庭(ミチニワ)で演出しています。変形の敷地を逆手にとってうまいプランです。
亭主としては細く長い演出はその先に見えない庭に期待を持たせて見せるためのものというお話を伺いました。コンセプト通りの演出です。細長い道は往きと、復りの2本作られていることで風景の違った多様な表現ができる小ささを感じさせない洗練された庭を作られていると感心いたしました。

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庭にユーモアや楽しさを演出する小物も見かけました。小物を意外とその庭の主の性格を垣間見ることができるものです。

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往きの径は芝生で敷き詰められています。2本のコニファーは隠れた庭の門としての演出でもあり道のイメージをしっかりさせている効果がありました。巧みな演出です。

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隠れた庭の一つはキッチンガーデンを考えいるとのことまだ手が回らないと 未完成の庭にやることがありすぎる忙しい毎日を送っているようです。ローラー(写真左)はビクトリア時代に使われた骨董品だそうです。
復りの径です。砂利道ですが日本のものより小さい砂利(直径1センチ)で歩きやすいので感心しました。〔拡大図〕
イギリスコックウォルスに広がる牧場を囲い込んでいるのがライムストーンの横積みの塀です。特徴は天端は木端立てにしているところです。〔拡大図〕
ダイニングテーブルからはしっかり庭を眺めることができるようになっています。(我々をもてなすために)彼の庭を紹介した日本の雑誌がテーブルにのっていました。NHKの庭番組で放映されたそうです。彼の庭は現在進行中です。庭と生活がしっかり絡み合って自然と一体になった生活を毎日送っている彼の生活スタイルはこれからの日本人には大いに参考になると感じました。〔拡大図〕t-nan